マコガレイ
マコガレイは北海道南部から大分県付近にかけての沿岸域に生息しており、本県でも各地で底びき網やさし網などの漁法で漁獲されています。夏場にはヒラメよりも高値で取引され、本県の沿岸漁業を支える重要な魚種となっています。
生産の流れ
親魚の確保
マコガレイは12月~1月に産卵期を迎えます。この時期、県内の漁協では多くの活魚が水揚げされており、その中から採卵するための親魚を確保します。 |
採卵(人工授精)
成熟した雌親魚は腹部を軽く手で押すだけで卵が流れ出てくる状態となり、1尾の雌から50万~100万粒の卵を得ることができます。そこへ雄親魚から採取した精子を加えて撹拌し、海水を加えて人工授精を行います。 |
受精卵
ふ化
種苗生産
マコガレイの稚魚を3cmの大きさまで育てます。飼育中は、餌や水質、照明などに気を配ります。餌としてふ化後2日頃からシオミズツボワムシを与え、その後は成長に合わせてアルテミアの幼生、配合飼料を与えます。 |
ふ化後45日で約17mmの大きさになります。稚魚が大きくなり、水槽が狭くなるため水槽の数を増やし、飼育密度を下げて飼育します。 |
標識づけ
放流する稚魚には茨城県水産試験場によって標識が付けられます。稚魚を特殊な染料(アリザリン・コンプレクソン)に1晩漬けることで、耳石に色が付きます。 |
放流
標識が付けられた稚魚は茨城県水産試験場によって調査海域に放流され、その後の生き残りや移動範囲などについての調査が行われます。 |