クロソイは北海道から九州北部などの沿岸域に生息しており、本県でも各地でさし網や定置網などの漁法で漁獲されるほか、釣りの対象種としても期待されている魚種です。
生産の流れ
親魚養成
県内の漁協で水揚げされた天然魚を確保し、親魚養成を行います。クロソイは飼育水槽内で冬に交尾し、4~6月に出産します。
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ふ化
クロソイは卵胎生魚であり仔魚の状態で産み出されます。産まれたばかりの仔魚は6~7mmの大きさです。
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種苗生産
クロソイの稚魚を3cmの大きさまで育てます。飼育中は、餌や水質、照明などに気を配ります。餌としてふ化直後からシオミズツボワムシを与え、その後は成長に合わせてアルテミアの幼生、配合飼料を与えます。
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ふ化後10~15日で1cmの大きさになります。
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ふ化後30~35日で2cmの大きさになります。
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ふ化後40~45日で3cmの大きさになり、茨城県(水産試験場)に引き渡されます。
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茨城県水産試験場によって引き続き放流サイズ(5~8cm)まで育てられます。
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鰭抜去による標識
放流する稚魚には茨城県水産試験場によって鰭抜去による標識(ピンセットで片方の腹鰭を抜き取る)が施されます。
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放流
標識が施された稚魚は茨城県水産試験場によって調査海域に放流され、その後の生き残りや移動範囲などについての調査が行われます。
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